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2021年9月24日
2021.3.27
いろんなYouTuberが、モーニングルーティン、というのを動画にして投稿しているのもいくつか観た。だいたいが朝のスキンケアの話で、あとはラジオ体操とか発声練習とか、愛猫とたわむれたり、そういう他愛もないことばかりで、五郎丸や槙野の、鬼気せまる表情でとりおこなわれるような儀...
2021年9月23日
2021.3.26
槙野智章が試合前、目の前に掌をかざして何か語りかけているのを、日産スタジアムで遠くから見たことがあった。他人のルーティンは、ほんの米粒ほどにしか見えない距離でもなんだか生々しく、私は、その仕草をテレビでなら何度も見たことがあり、リトルマキノと対話してる、と本人が説明してたの...
2021年9月22日
2021.3.25
ポットにバッグを放りこんで湯を注ぐ。色が出るのを待ちながら、ルーティンのことを考える。
2021年9月22日
2021.3.24
キッチンで湯を沸かしながら、すこし迷って、冷蔵庫のコーヒーではなく、棚からティーバッグを取り出した。アールグレイだ。香り高いどうこう、と説明文が箱には書いてあったが、私はぜんぜん紅茶に興味がなく、したがって他の品種との香りのちがいなんてわからないし、もちろん七行くらいあるそ...
2021年9月20日
2021.3.23
五郎丸歩がコンバージョンの前に両手の指を合わせる仕草が話題になったのは、いつのワールドカップだっただろう。高一の春にラグビーをはじめた私のポジションは五郎丸と同じフルバックだった。三年のオザキさんがピッチにいないときは私がコンバージョンを蹴ることになっていた。半年で腰を悪く...
2021年9月19日
2021.3.22
今日はすこしコーヒーを飲みすぎている。私は作業中、つねに手許に飲み物を置いておきたいたちで、仕事をすればするほどコーヒーを飲んでしまう。喉の渇きをいやすためなら水でも茶でも何でもいいはずなのに他のものではだめなのは、これもルーティンの一環なのだろう。じっさい、ケメックスの濾...
2021年9月18日
2021.3.21
考えてみれば、若い作家にチンカスくそじじいと呼ばれるには、老齢になるまで書きつづけなければならない。久保野くんの暴言をきっかけに、三十代の我々──大御所などではもちろんなく、中堅といえるほどの実績もなく、二十代の年若い書き手からの突き上げもはじまってきていて、そろそろ一生の...
2021年9月17日
2021.3.20
久保野くんがある大御所作家を批判するときに、あのチンカスくそじじい、と暴言を吐き、林原さんが般若みたいな顔に、なりはしなかったがたぶん心は般若になり、それはあんまり良い言葉じゃないですね、と君島さんが教育者の声でたしなめ、私と宇野原さんは大笑いしている、という一幕があったの...
2021年9月16日
2021.3.19
座談会中にどんな話を私たちがしたか、憶えていることはそれほどなく、きっと緊張していたのだと思う。原稿を読みながら思うのは、この人ら、なんかもうちょっと上手く言えんもんか、ということばかりだ。構成の担当者──今回はフリーライターの鎌部さん──が整えてくれてはいるが、私や宇野原...
2021年9月16日
2021.3.18
私と林原さんはジンジャーエールか何かを飲みながら、宇野原さんとミツカくんを主人公にしたBLについて話しあう。宇野原さんも、なんだかんだ言って君島さんの小説が好きらしく、さらに酔いがすすめば、まだ二作しか発表されていない君島作品の一節を口ずさみ、ポエジーがあるッ!と叫び、ゲロ...
2021年9月14日
2021.3.17
しかし世評がいちばん高いのも君島さんで、宇野原さんなんかは、ミツカくんの店で酒に酔っては彼の話をしている。 キミちゃん(宇野原さんはミツカくんの店で酔ったときだけそう呼ぶ)はさあ、私性があんねんな、強度や強度、郷土の強度や。湯布院の湯煙吸うて育って大体大で四年間チャリこいで...
2021年9月13日
2021.3.16
昨日届いた原稿を読みはじめる。私はどうやって小説を書いてきたか、というテーマの座談会で、私と宇野原さん、宇野原会の久保野くんと下戸組の林原さん、最近デビューしたばかりで、宇野原会の誘いをかたくなに断りつづけている君島さんの五人の座組だった。全員三十代で、以前から面識もある人...
2021年9月12日
2021.3.15
十数枚が刷り上がるのを待つ間、冬のベランダで彼女が感じていた寒さのことを考える。細い金属の手すりに乗せた手の冷たさ、掌でつつんだカップの痛いような熱さ。息は白く、煙も白い。街はやっと起きたところだ。彼女がさっき買い物袋を提げて歩いた道を、デリバリーのバッグを背負った自転車が...
2021年9月12日
2021.3.14
PCはまたスリープモードになっていた。ログインしなおす。座談会だ。その原稿に手を入れるのだった。そのために原稿をプリントアウトするつもりだったのだ。ようやくいろいろ思い出して、プリンタを動かそうとして、紙がなくなっていることに気づいて裏紙を補充した。
2021年9月10日
2021.3.13
私は壁にちかづき、耳を当てる。ライターに点火する音がかすかに聞こえ、それさえ聞こえれば、吹き出したガスが燃える音、煙草の先端にそっと火がうつる音、それをゆっくり吸いこみ肺にため、やがて吐き出す息づかいまで聞こえる気がする。じっさいにはそんな、屋外のベランダで立てる音が壁を隔...
2021年9月10日
2021.3.12
コーヒーを淹れ、ふたつのカップに分けて、私たちはそれぞれの部屋に入った。ひと仕事終えたとはいえまだ朝で、やるべきことはいくつもあった。 スリープモードになっていたPCにログインしなおし、編集者から送られてきたテキストファイルを開く。裏紙をセットしようとプリンタの前にしゃがん...
2021年9月8日
2021.3.11
みやびさんもそろそろ始業? ね、いいかげんはじめないと。コーヒーいただいてから。 じゃあぼくがコーヒーを淹れなければ永遠に仕事をしなくてもいい……? ただわたしがコーヒー飲めなくて寂しいだけだよ。 はい、すぐ淹れます。 くだらないことを言いあううちにケトルの音が高まって、私...
2021年9月7日
2021.3.10
段ボールの感触、抱えた腹にくいこむ重み、ボトル同士がぶつかり合うきしみ、そういうものを、私はときどき思い出す。
2021年9月6日
2021.3.9
東京の水はひどく不味く、引っ越してきてから数年間、私は三日とあけずにミネラルウォーターを箱で買っていた。エレベーターがあったとはいえ、スーパーからえっちらおっちら運ぶのは骨で、水をつかうのはコーヒーと料理くらいで、ジュースとかを買って飲むほうが多かったかもしれない。私と同じ...
2021年9月6日
2021.3.8
中篇、延ばしてもらったんだよね。そろそろじゃなかった? とりあえず謝罪メールを下書きフォルダに用意した。 しめきりやぶる気まんまんじゃん。 しめきりをやぶるんじゃなくてしめきりが作品に負けるんだ。 ちょっと何言ってるかわかんないけど。コーヒーまだある?...
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